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フェラーリーのデザイナー:奥山

フェラーリーのデザイナー:奥山
 数千万円の高級車も、百数十万円の大衆車も、一枚の絵からできます。当時、イタリアのピニンファリーナに在籍し、「エンツオ・フェラーリ」をデザインした日本人は、奥山清行さんです。手作業の職人芸と最新のロボット、機械工学、F1を用いて、七千五百万円で399台フェラーリは生産したそうです。

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 フェラーリ社は、エンジンの鋳造、革製シートまで、3000職人たちの技とごたわりが最高の技術を結集している。イタリア・ラマネロの工場に、全長3キロの走行コースがあり、厳格な品質試験、走りの試験に合格したものが跳ねうまのエンブレムをつけることができます。

「奥山によるデザインは、明らかにF1を意識したと解るフロントノーズ、フェラーリ伝統の丸形テールランプを削り出したかのように露出させたテールエンド、エアインテークを兼ねる大きく張り出した前後フェンダー等大胆かつ明快なもので、見るからにスーパーカー、レーシングカーを思わせる造形をしている。」

そのデザインの一枚の絵を描くのに15分位しかかけていないそうです。何千枚の絵から選ばれるのは、1枚であり、それまでのアイディアが一枚の絵に凝縮されています。カーデザイナーは、ものつくりの一歩前のイメージを絵に描く仕事を担当し、実物に近い像を提示することで、人を納得させることができます。

 ピニンファリーナ会長と奥山さんは、なぜ、美しいデザインが必要であるかということが話題になったそうです。会長は、「美しいものは売れる。」「人間は本来美しいものが好きである。」と言われたそうです。美しいインテリアや美しい絵に囲まれて生活したいのは、人間の本能です。同じ価格、性能で最後に購入の決め手になるのは、美しいデザインで、商売のためにも、美しいデザインは大切な要素です。美しさに個人差があります、いろんな仕事をしていくと、迷いが生じますが、「美しいものは正しい。デザインの仕事は、正しいことをやり遂げることである。」と勇気をもってデザインに立ち向かうそうです。

 美しい車デザイン例として、奥山さんのピニンファリーナでの同僚がデザインしたプジョー406クーペだそうです。デザインで難しいのは、「プロポーション」だそうです。一人の船頭が全部を丹精こめてつくると、整合性のとれたものができるそうです。複雑な部分を簡単つくることが一番大変だそうです。

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 デザイナに求められるものは、コミュニケーションだそうです。デザイン作業の最初の3分1は、正しい人を見つけて、正しい情報を引き出すことで、。デザイン作業の次の3分1は、デザイン作業で、最後の3分1は、出来たものの情報を正しい人に伝えることだそうです。

 奥山さんの視点 「一本の線から生まれる「価値あるものつくり」
・デザインについて会話していく過程でアイディアが生まれたり、発展したり、言葉をアイデアを出すための道具としてつかう。

・文字、絵を描いたりする手もアイディアを出すための道具です。線を一本一本描いていくときに、手先にもうひとりの人がいて、アイディアに導いてくれます。デザインは、霧の中を模索する間に、「少し」ずつ見えてくる。

・アイディアを磨くのには時間がかかる。一つのアイディアを桁違いに膨らまして、そのなかからいいものを選び、さらに磨きをかけていく。壁にぶつかったら、多くの絵を描き続けて、試行錯誤する。


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