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喪失感 

ぼくは君たちを憎まないことにした
アントワーヌ・レリス
ポプラ社

  昨年11月、パリで同時多発テロ事件が起き、130人以上の人がなくなり、このテロで妻を失い、その17か月になる息子メルヴィルと残されたレリス氏は、フェイスブック上でテロリストに「憎しみを与えない」と書いた。

 愛する妻エレーヌさんが自分たちの世界から突然にいなくなったことを受け止めきれない心の叫びであり、じっとしていたら憎しみや怒りにかられてしまう自分を抑えるために紡いだ言葉だそうです。「憎しみを与えない」という言葉を発し、世の中から多くの共感と愛情を受けながらも、大切なものを失い、大きな喪失感があります。だだ、そこにとどまらずに、心を前向きにしていくために、心の中で、問い続ける人がいます。心の中にある負のエネルギーから自由になり、息子メルヴィルの成長に希望を見出している感じがします。

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