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福澤諭吉:肝が座った人

 有事、災害のときに、情報は貴重であります。現代はあふれる情報で知らない間に気が抜かれていて、心をつねに監視し強くしていかないといけない、メディアや人の口を通して、耳に飛び込んでくる情報は、自分が意図することとまるで違った方向へに導いていきます。

 福澤諭吉は肝が座った人で、落ち着いていてめったなことには驚かない度胸があります。戊申戦争で、世間の情勢を見極めながら、塾を休みませんでした。普段と変わらずほとんど動揺しません。ビジョンがあれば、どっしりと、何が来ようが大丈夫の気概があります。

「明治元年の五月、上野で大戦争が始まって、その前後は江戸市中の芝居も寄席も見世物も料理茶屋も皆休んでしまって、八百八町は真の闇、何が何やらわからないほどの混乱なれども、私はその戦争の日も塾の課業を罷めない。上野ではどんどん鉄砲を打っている、けれども上野と新銭座とは二里も離れていて、鉄砲玉の飛んでくる気遣はないというので、丁度あのとき私は英書で経済の講義をしていました。」

「世の中にいかなる騒動があっても変乱があってもいまだかつて洋学の命脈を絶やしたことはないぞよ,慶応義塾は一日も休業したことはない,この塾のあらん限り大日本は文明国である,世間に頓着するな。」

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