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人生でのエネルギー交換

 美味しい食べ物があるときに、皆で平等に喜んで分かち合うことができます。ものが豊かになると、大金持ちの人のように、罪悪感なしに多くを得たいと思うようになります。会社で地位が上になればなるほど、多くをもらいたいと思います。それに対して強欲な人と思う人はいません。徳の高い人が上に立つのだから、給料が少なくても満足して働いたらいいのではないかと思う人もいません。管理職になって残業が減りもらう給料が減ったと嘆く人はいました。

 社会の富を無条件で平等に分かち合うことを嫌がります。条件をつけたがります。有意ある差が存在することを発見して、差別化を図ります。私は他の人より一生懸命働いたから、優秀だから、人より少なかったら不満を持ちます。AKBグループの総選挙も、ファン投票で毎年序列をつけます。差をつけることで競争させて、やる気を持たせるという手法です。じゃんけん大会という手法もありますが、納得できる人選のために、ファン投票は一理あります。

 競争社会のゲームでは、市場で最も強い勝者が総て取ります。豊かさを求めて、限られた市場でのものの争奪戦では、自分の得意な分野に集中して、他者に対して差別化することが大切です。お客様に選ばれることで、他者に先んじて、売れる商品をつくることができます。経済では選択と集中の度合いで市場での勝敗が決まり、勝ち組と負け組が生まれます。その結果、多く敗者が貧しい生活を送る格差社会になり、バランスがとれなくなります。

 これまでの人間関係では、ギブ&テイクが常識的な態度であり、貸し借り、損得がゼロであることが望ましいものです。取りうる立ち位置として、「相手のことを考え、真っ先に相手に与える人」Giver、「つねに自分の利益を優先させる人」Taker、「自分と他人の損得バランスを考える人」Matcherがあります。見返りが期待できる場合には、Giverのポジションを取る人もいます。こころが豊かでないとGiverにはなれませんし、力がないと、Takerにはなれません。力がないので、Matcherとして被害者意識を持たないようにいきれれば、良しとしたいと思います。

 人生のゲームにおいて、バランスを重視して、人と人との間で繋がり、エネルギーのやりとりをするとします。得点=GIVE(人に与える)行為、失点=TAKE(人から得る行為)と仮定し、プラスとマイナスとがちょうど同じになった方がよいとします。ゲームルールで、バランスが評価されるとなると、TAKEすることを減らしながら、GIVEすることを増やすようになります。幸せな人生においては、このようなゲームのルールで、思いやり、優しさ、愛のエネルギーのやり取りをおこないます。相思相愛の関係では、お互いに与えることを重視しながら、お互いの収支が取れます。

 お互いの収支を心配すると、心が穏やかでありません。それがなくなる世界もあるそうです。それは、自分の利己心を捨てることだそうです。精神性の高い、私たちのレベルを超えた世界です。狭い料簡で生きている人にとって、生きている意味、やる気を失ってしまいます。無条件の自己放棄で、心配、恐れ、嘆きのない、真の生活を始められるそうです。欲望、疑い、心配、自分の意見、自我(全体から分離した自己)を放棄すると、純粋さ、思いやり、知恵、愛につつまれた生活をおくれます。もはや、人間でなくなります。煩悩と執着を捨てると仏になります。
 




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