Facebook の勝利の女神

　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　Facebook の勝利の女神

　　FacebookのCOOシェリル・サンドバーグは、Ｇｏｏｇｌｅと競争において、勝利の女神となり、Facebookが強くなっていくことが予想されます。それまでの収益を得ることに対して、曖昧だったＣＥＯザッカーバーグに、ネットワーク広告による錬金術を使って、会社の価値を大きくした功績は大きいようです。2011年の報酬として、40万ドル(基本給とボーナス）＋株式約3050万ドル相当（約23億2150万円）を受け取ったそうです。

　彼女の前職は、Ｇｏｏｇｌｅの米グーグル副社長で、広告、出版販売、および、そのオンラインチャネルの構築や運営を手がけた実績があります。彼女が、Facebookの収益モデルを広告事業に定め、2010年には黒字化することに成功しました。ハーバード大を首席で卒業し、ローレンス・サマーズの秘蔵っ子です。ビル・クリントン前大統領政権でローレンス・サマーズ財務長官のもとでの財務官として働いていました。

　彼女によれば、「情報主体のウェブ」の世界から「ソーシャルウェブ」の世界へと転換しつつあります。今後、Google の世界からFacebookの世界へと転換する過程で、ビジネスモデルにおいて競合し合うと思います。テレビは視聴者の数ですが、ネットワークは、利用者の数で会社の力が決まります。利用者が多い方が会社の価値が決まります。ネットワークにつながったユーザーを無料のサービスで継続的に集めるチャネル、プラットホーム、ツールを提供することがビジネスの強みとなります。利用者が世界的に広がると、大きな影響力を持つことになります。

　ソーシャルウェブの世界は、実際に身近に起きている出来事をシェアし合う世界です。彼女のいう世界がどれほど、社会にインパクト持つかわかりませんが、学生がスマートフォーンを持って友達と情報を共有して遊んでいいます。”私が「みんなどう。元気にしている？」と言えば、私の母が応え、フロリダに住んでいる弟が応え、友人が応えてくれる。企業からも反応があるかもしれません。”　情報主体のウェブは「集合知（群衆の英知）」という考え方に基づいています。これは依然として重要な考え方ですが、今後、さらに重要になるのは「友人知（wisdom of friends）」です。 　

　フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ（CEO）は、5つの経営理念を示す文書を発表しました。

■5つの経営理念

- 影響力が重要（FOCUS ON IMPACT）
　その最善の道は、最も重要な問題の解決に常に重点を置くことだ。フェイスブックで働く者には全員、取り組むべき最大の問題を発見することが得意であってほしいと考える。

- 素早く動く（MOVE FAST）
　素早く動けば、より多くのことを築け、より早く学ぶことができる。わが社のモットーは「素早く動き、破壊せよ」だ。もし自分が何も壊していないなら、それは素早さが足りないからだ。

- 大胆であれ（BE BOLD）
　何か偉大なものを築くということは、リスクを負うことだ。世界がこれほど早く変化している中では、リスクを負わないことは失敗も同然だ。もう1つのわが社のモットーは「最大のリスクは、リスクを負わないこと」だ。

- オープンであれ（BE OPEN）
　われわれは、より開かれた世界ほど素晴らしい世界だと考える。フェイスブックでは全員が社内各部の情報に可能な限り十分にアクセスし、最善の決定を下し、最大限の影響を与えることができるよう努めている。

- 社会的価値を築く（BUILD SOCIAL VALUE）
　フェイスブックは、より開かれ、つながった世界を作るために存在している。世界にとって真に価値あるものをどのようにして築くか、という点に力を注いでもらいたい。


　　Googleの創始者のひとりラリーページは、わかりやすく目指すところを示しています。「完璧な検索エンジンとは、ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致するものを返すエンジンである」といっています。ホームページに、Google の使命と１０事実を掲載しています。

Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることです。

１０事実

１、ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

２、1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。

３、遅いより速いほうがいい。

４、ウェブでも民主主義は機能する。

５、情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。

６、悪事を働かなくてもお金は稼げる。

７、世の中にはまだまだ情報があふれている。

８、情報のニーズはすべての国境を越える。

９、スーツがなくても真剣に仕事はできる。

１０、「すばらしい」では足りない。